木曽三川

このところ『ブラタモリ』を観るのを忘れることが多くて、思い出して配信で視聴したりしている。すっかりテレビからは遠ざかっていて、そもそもの視聴習慣を喪失しつつある。今回は木曽三川を歩くという趣向だったのだけれど、最近では名古屋嫌いの言説もすっかり影を潜めて、味噌味の串カツだって美味しいと食べるのである。

Twitterの今次炎上を受けて、トランプのTruth Socialにノンポリやリベラルが押しかけて根城にしようという騒動になっているというので、ちょっと嗤う。いやしかし、ちょっと底が知れないほどに不毛な話である。アホやで。

ノック

『ノック 終末の訪問者』を観る。M=ナイト・シャマランの最新作。理不尽で不可解な状況に巻き込まれた家族が恐ろしい目に遭う。物語は主に閉ざされたキャビンの中で進み、極限状況での説得と拒絶が繰り返される。何しろいつものM=ナイト・シャマランだし、黙示録の四騎士が訪ねてきて善人に向かって旧約聖書のように理不尽な要求をする話であれば、もちろん物語の帰着は容易には想像できない。あるいは、ほとんど予想通りの結末となって、不満があるとすればそこだろう。いや、こちらは十分、楽しんだ。

この前日、Twitterは1日の閲覧投稿数に規制をかけるという仕様変更をして、イーロン=マスクの介入以降、始まった終局の最終段階に到達する。有料会員にすら上限を設けるというのは結局のところサーバー費用の都合であろうが、広告媒体としての価値を自ら毀損する悪手を取らざるを得ないほどの苦境にあるというのだから、サービスとしてもこのまま衰退の道を辿ることになるに違いない。その結果、mastodonの各サーバーにはユーザーの流入が増加しているようだけれど、この逃避もさすがに頃合いというものだろう。

ハイジャック

Apple TV+で配信の始まった『ハイジャック』を観る。イドリス=エルバが、乗り合った旅客機でハイジャックに遭遇する民間のネゴシエーターの役回り。ドバイを出発しヒースローを目指す飛行機の搭乗に始まる話は、連続ドラマなりの尺を十分に活用し、手順を踏んで世界観を組み立てる。何しろApple TV+だから品質はあらかじめ折り紙つきというわけで、なかなか見応えがある。

次の007をめぐってレイシストの攻撃を受けていたというイドリス=エルバだけれど、これをみると彼のジェームズ=ボンドには全く違和感がない。心無い差別主義者の所為で、またしても我々は大きなものをあらかじめ失ったのである。