LIGHTS OVER FUKUSHIMA

Netflixで『エンカウンターズ』を観る。UAP、いわゆるUFOの目撃談を題材にしたドキュメンタリーシリーズで、全4回の初回が福島で原発事故と前後して目撃されたUAPの話が、核開発と原爆投下、核開発施設やミサイル基地で報告された怪現象まで引用して語られる。かと思えば、鉄腕アトムやウルトラマン、最終的には日本人の精神性にまで話が及ぶので、もはやどのような趣向なのかもわからないのだが、面白かったのは常陸国に漂着したと伝承にある虚舟の話が出てきたことで、茨城の東端と福島沿岸を地学的あるいは宇宙的なスケールで同じ土地として語ってオチをつけているようなところがある。宇宙人からすれば、その混同は気にならないとして。

この日、ニューヨークでは9月としては過去100年で最も多い降水が記録され、市内の各所で道路が冠水し交通が麻痺状態となる。路上で水没する車列は、中国から伝えられていた洪水被害の様子に重なり、気候変動がもたらす災害のスケールに震撼する。自動車は電化とともに防水性能が必須という時代になるのではなかろうか。

推しが上司になりまして

新しく配信の始まった『推しが上司になりまして』の第1話を観る。脚本は『ウソ婚』と同じ蛭田直美。いわゆる深夜帯にマンガ原作のドラマが放送される流れがあって、これもそのひとつだけれど、タイトルが設定を説明する昨今の流行の通り、タイトルの通りの設定で速やかに物語は立ち上がる。

他愛もない話ではあるけれど、いわゆる推し活がある種の儀礼であるという構造が端的に示され、その枠組みを超えて虚構が現実化することで葛藤が生まれるというあたり、シンプルではあるけれどちょっと奥深いストラクチャーを持っていると思うのである。もしかしたら、その侵食のプロセスがいちばんおいしいところである可能性はあるとして。

猛暑日


この日、列島の各地はふたたび猛暑日となって、今さら集団的な熱中症がニュースになったりもする。もちろん、ひと夏の記録としては過去最多を塗り替える夏日の積み上がりで以降、これより涼しい夏が来ないというのが地球沸騰化の時代というのであれば、何もかもが様相を変えていくに違いない。来年の夏がどのような仕様になるのか、今から気になっている。

Sonomaは特に不具合を感じさせずに動いていて、もちろん細かな修正は入るのだろうけれど、これはよいアップデート。ソフトウェアの品質管理の手法も、大きく進歩しているに違いない。

Sonoma

macOS Sonomaが降臨したので早速、これを導入する。いつもはクリーンインストールにこだわる方なのだけれど、今回は引き継いだ環境でしばらく使ってみる予定。今のところ大きく変化が感じられるのはログオンの画面で、ウィジットもデスクトップに置いてはみたけれど、どうということはないみたい。置くとしても時計と、せいぜい天気というところで、使い途がよくわからないのである。これまでこの種の提案が深く定着したことはないような気がするけれど、Vision OSへの布石というのなら、そういうものなのだろう。日本語入力がiPadOSと同じ雰囲気になっていて、このシンプルなデザインは好み。多少、賢さが増しているような気がしなくもない。

この日、気温は少し上昇して多少の蒸し暑さが感じられる陽気。明日は猛暑日の地点が多くなる予報で、そうなるともっとも遅い猛暑日の記録となるという話なので、天候の異常は続いている。

上意

このところ、いわゆるコロナ後遺症の話が報じられることが多くなったという気がしているのだけれど、気にしているから目につくということはあるとして、ワクチン接種が始まっているから報じられるという報道の広報化の結果だということもまた十分にあり得る。伝えられる後遺症の話は十分に深刻で、それが1割から2割に蓄積していくのであれば、ことの影響はやはり大きい。

そしてこの日、イギリスの管制官の間に感染が広がった結果、空の便の運行に支障が出たというニュースが伝えられる。英国はCOVID-19をやり過ごすことについてはかなり徹底していると思うのだけれど、見て見ぬふりができないほどの影響が出るようになった経緯に興味がある。

上陸

夏の終わりには北海道ツーリングのバイク動画がいろいろとアップロードされているようで、新旧取り混ぜてYouTubeがおすすめを出してくる。これを見始めると、さらにリコメンドが強化されるというループで、なぜか北海道上陸の回を繰り返し見ている。これから旅が始まろうという高揚を記録したモトvlogというのはある種、独特の高揚感があって特定のジャンルを形成していると思う。遠くに行きたい。しかし、この無数の映像を吸い込み続けるYouTubeというのはまた、途轍もないサービスである。

この日、146日にわたったハリウッドのストライキが暫定的な合意に至ったというニュースが伝えられる。その詳細はまだわからないけれど、これを貫徹した組織力には感心する。

秋分の日を過ぎて、どうやらようやく秋が来たという感じの気温となり、朝晩は少し肌寒い。半袖のTシャツだけだと体が冷える感じがあって、長袖を引っ張り出してきたり。

『GAMERA -Rebirth-』をようやく最後まで。謎の大隊長の出番がなかったらどうしようと要らぬ心配をしていたのだけれど、最後にきっちり見せ場を作り、全体としてもかなり良くできた話の展開で特に第5話、第6話のスケールには感心する。Rebirthの名前が示す通り、どこか大映の物語の雰囲気があるところがまた、素晴らしい。不気味の谷と紙一重なのが宿命というCGアニメではあるけれど、超高精細の描写は怪獣の描写という肝心において、その得意を発揮していい仕事になっていたと思うのである。