新しく配信の始まった『推しが上司になりまして』の第1話を観る。脚本は『ウソ婚』と同じ蛭田直美。いわゆる深夜帯にマンガ原作のドラマが放送される流れがあって、これもそのひとつだけれど、タイトルが設定を説明する昨今の流行の通り、タイトルの通りの設定で速やかに物語は立ち上がる。
他愛もない話ではあるけれど、いわゆる推し活がある種の儀礼であるという構造が端的に示され、その枠組みを超えて虚構が現実化することで葛藤が生まれるというあたり、シンプルではあるけれどちょっと奥深いストラクチャーを持っていると思うのである。もしかしたら、その侵食のプロセスがいちばんおいしいところである可能性はあるとして。