『すずめの戸締り』を観る。ちょっとした予告映像のほかは全く情報を仕入れていなかったので、いまさらであってもかなり新鮮に楽しむことができたのである。かなり正統派のロードムービーで、そういうのは基本的に好きである。話の方もかなりシンプルで、象徴は作法に従って分かりやすく扱われ、例によって背景は実存を前提としてあくまで美しく、現実と記憶がやにわに顔を出して奥深いところに打撃を加えるあたりには、いわゆる作家性が垣間見えて興味深い。緊急地震速報というものが2010年代以降、凶兆の新しい表現になったということには、なかなか深い意味があると思ったことである。
Month: September 2023
あまちゃん
NHKオンデマンドで『あまちゃん』の第1話を観る。もちろん、何度となく観るべき名作なのだけれど、第1話から順番に観るというのはやったことがなく、そろそろそうした事業にも取り組まなければいけないかと考えている。あれから10年というのが、2023年のこのタイミングであるからには。
うぬぼれ刑事
このところDisney+の稼働率が下がっているのだけれど、宮藤官九郎と長瀬智也の『うぬぼれ刑事』の配信が来ていたので見始めてしまう。第1話は演出も宮藤官九郎ということだけれど、これがいつもの感じで面白い。西田敏行まで出てくるのだけれど、どうしてこれまで見ていなかったのだろうと考えている。
それはともかく、このところ新規配信の入荷が低迷しているDisney+はちょっと古めのドラマを買い集めてお茶を濁している感じ。
この日、深夜にかけて激しい雷雨。この雨の後はようやく秋が来るらしいのだけれど、どうだろう。
iPadOS 17
特にクリティカルな環境があるわけでもないので、iPadOS 17へのアップデートは何も考えずに即適用という雰囲気なのだけれど、まず日本語入力周りの雰囲気が一新されて、洗練された雰囲気になったので喜んでいる。今や2バイトコード圏の雄は中国というべきだけれど、結果としてその恩恵に与っているような雰囲気があって助かる。寄らば大樹の陰、虎の威を借る狐と、こうした資源戦略の有用性を説いた言葉は多い。今や斜陽の国となった本邦にとっては、王道というべきではなかろうか。
流行
この日、プール熱が流行しているというニュースを観る。インフルエンザとコロナの同時流行というのも奇妙な話だという感覚があるが、あらゆる感染症が同時に流行する様子とあっては、人間の免疫系の総体がパンデミックで受けた損傷というのは、かなり深刻なものであったに違いない。そしてそれは現在進行形の事態なのである。そしてある種の免疫不全が、またぞろ新たな変異種を生み出すに違いない。
そしてこの日、iOSとiPadOSのバージョン17の配信が開始され早速、アップデートする。壁紙まわりとウィジットの変更を除くと、どこが変わったのかよくわからないと思っていたのだけれど、新機能を徐々に紹介していく機能も用意されていて、ヘルスケアが充実したらしいことなどを知る。しかし機能の進化とともに、あらゆることが教導的で妙に説教くさくなっていくのは避けられないことなのであろうか。
断捨離
この3連休は初日に研修が食い込んで、残りも半分仕事で溶かしてしまったような感じとなり、読書とYouTubeビデオで余すところなく消える。かのロンメルが言ったとおり、時間こそが最後に戦うべき相手ということなのである。SNSの類はその有限資源を費消せしめるものなので最近、iPhoneからペケッターを追放したのだが、やってみるとどうということはないし、精神衛生にはいい影響しかないということを発見することになる。タイムラインはともかく、おすすめの表示内容はかのオーナーの意向に従い、荒んだ世界観を反映するものとなっていることに改めて気がついた次第。
鵼の碑
ようやく『鵼の碑』に着手したのだけれど、講談社ノベルス自体、ほとんど17年ぶりに読むのではないかという感じもあって、分厚くて小さな字の読書に過ぎた時の永さを知る。いや、紙の本で読むべきという考えはあるのだが、体がついていかない。
この日は引き続き、夏の陽気で日中の気温は30度を越す。これまでなかった気候であるのは違いない。