M3

この日、バイデン大統領がAIの安全性とセキュリティに関わる大統領令に署名したというニュースを、AI音声が淡々と伝えるニュースを見る。すごいね。

異例の日本時間9時開始となったアップルイベントでは事前の予想通りM3シリーズのチップを搭載したMacBook Proが発表される。TouchBarの13インチMacBook Proが廃止されて、M3/M3 Pro/M3 Maxがラインアップされる順当な更新で、現地時間で夕方開催となったのもハロウィン演出のためみたい。イベント動画の撮影はiPhone 15 Proが使われたというキャプションが話題となっていて、確かに暗所撮影の能力には際立ったものがある。

M1 ProのMacBook Proに満足しきっているので、さすがにこれを買いたいという気はしないのだけれど、用途としては素のM3がいちばん合っているのではないかという気がしている。いや、買わんけど。

無人島のディーバ

『今夜すきやきだよ』を最終話まで。社会が個人にかけた呪いを解くエピソードの積み重ねは、話がすすむほどに先鋭化して立派な主張を持った、形のいい話になっていたと思うのである。しんた役の三河悠冴の配置がいい。そして、ゆき役の鈴木仁が上白石萌歌にみえる。

Netflixで配信の始まった『無人島のディーバ』を観る。虐待を受け船から転落した少女が15年を無人島で過ごして救出され、芸能界でスターを目指すというかなり突拍子もない話ではあるものの、もちろんそんなことを言っても始まらない。天真爛漫なヒロインが浦島太郎状態という設定はもはや定番といってよく、そこはそれ、スタジオドラゴンの制作であるからには、それなりの作りではあるのだ。

今夜すきやきだよ

『今夜すきやきだよ』を観る。蓮佛美沙子とトリンドル玲奈によるドラマ。原作の漫画は未読。共生関係と多様性をきっちり描こうというドラマが、ずいぶん増えいるが、その参照先は『逃げ恥』であるに違いない。多面的に掘り下げていくことが必要なテーマであれば、この趨勢はやがて社会のある部分を変えていくのではなかろうか。家賃18万円の家に住める人間がこの東京にどれほどいるのか、というセリフには重さがある。社会的な規範と結婚というものにも踏み込んだ話になっているのも好感がもてる。

イスラエルによるガザへの侵攻はいよいよ激しさを増し、それを非難する声もさらに大きくなる。殺されているのがほぼ市民であろうという状況が批判されるのは当然のことで、ハマスが播こうとした憎悪の種は、その目論見通り着実に芽を出している。イスラエルにとってのこの道が正解であるはずはない。

ベイズ

またまた研修で夜、東京から帰宅。シャロン=バーチェ・マグレイン『異端の統計学 ベイズ』を読んでいる。ベイスの定理をめぐる異様に稠密な人間模様と、制圧的な頻度主義との論争を書き連ね、それはそれで面白いのだけれど、ベイズ推定の基本的なところを迂回している印象もあって、なんだかバランスの悪さを感じなくもない。しかし、とにかくよく調べたものである。読み物としては面白い。

Magic Keyboard

そういえば、iPad AirのMagic Keyboardを再び英字配列で買い直して使っている。もともと日本語配列がないことを嘆いていた記憶があるのだけれど、英字配列に慣れてしまえばローカリゼーションなど、どうして必要なのかと思うのが人間というもので、US配列を選べるのがAppleのいいところというのが現在の評価である。昨今の円安状況にあって恐らく国際的な価格ハーモニゼーションの観点から、英字キーボードのノートパソコンの入手性は著しく悪化しており、この点はかなり重要なのである。

ウォーゲーム

研修で一日中、第1次世界大戦のヨーロッパを模したウォーゲームに取り組む。これを教材として扱う感覚は全く嫌いではないのだが、熟考とターンの進行でとにかく時間がかかり夜半まで。面白いけれど、勝敗としては全くダメという戦果で甚だ不本意ではあるけれど、負けには負けの理由があるというところまで分析して深夜。

この日、イスラエルの戦車がガザに侵攻する。ネタニヤフはハマスが代償を払うことになるというけれど、その幹部はガザにいないのは周知の事実で、これまでそうであったように犠牲となるのは常に無辜の市民である。

忌怪島

『忌怪島』を観る。『リング』の清水崇監督が新時代の貞子を誕生させようという映画といえば、だいたいそんな感じではなかろうか。奄美・沖縄の島嶼群のひとつらしき島を舞台として、何をやっているのかよくわからないITの開発会社とそこに勤めることとなった若き脳科学者というような設定で話はすすむのだけれど、懸念される通り食い合わせがいいという感じではないし、まぁ、だいたいVR世界のあれこれや怪異も雰囲気が先行するばかりで訳がわからない。登場人物の数もそれなりだけれど、奥行きがある感じではない。演技がついている様子も半々といったところか。残念ながら、観るべきところはあまりなかったようである。