身の回りの断捨離が捗ってきて、ちょっと嵩張っていた電源付きのハードディスクをウェスタンデジタルのポータブルHDDに置き換えて、あれこれを格納することにしてみる。ポータブルHDDは以前、ほとんど新品の状態で壊れた経験があったので、やや心配ではあるのだけれど、技術と品質の進歩を信じて5TBを買い求める。今さらビット単価の下落を驚くこともないのだけれど、それが2万円を切る価格となれば隔世の感はある。
Month: November 2023
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YouTubeでVaundyのセカンドアルバムの発売に合わせてライブの配信をしていたので、ついこれを観てしまう。最近、『トドメの一撃』が比較的にヘビロテ気味なのである。この曲が『SPYxFAMILY』のエンディングに好適なのかという疑問がないわけではなかったけれど、聴けば聴くほど癖になる感じがあっていいのではなかろうか。
この日、イスラエル軍はガザ最大のAl-Shifa病院を急襲する。「正確で的を絞った攻撃」はある種の慣用句で、付帯的被害がないことを表すものでは無論あるまい。一般人を収容する病院が戦闘の舞台となる異常な状態に、この世界はある。そして、ここに至るまで40日、明らかに非対称な軍事力の行使さえ抑制することができない人類の業を我々は目撃している。
同じ日、習近平はアメリカを訪問し、これまで続いてきた米中の緊張関係は急速に緩和に向かう可能性がある。ロシアとイラクを正面とした紛争が始まれば、台湾海峡でことを構える余裕がないのは米国にさえ当然のことであろう。そして気候変動と同様、大方の人間が考えるよりも世界は危うい橋を渡っているのだと思うのである。
恋愛のすゝめ
Netflixで配信の始まった『恋愛のすゝめ』を観る。地上波の先行配信らしいけれど、1話20分程度のおそらくは深夜帯のドラマということだろう。「恋愛禁止の狂気の学舎」で、恋愛を決意した優等生が不審な行動を繰り返すというあたりが笑いどころのドラマで、登場人物がほぼメガネをかけているというあたりが趣向のようだけれど、どうなんですかね。悪くない雰囲気がなくもないという感じ。
冬
この日から急に冷え込み、車のフロントガラスには氷が張って今年初めて解氷剤を使う。山には積雪もあったようである。この先は次第に冬らしくなっていき、明日は氷点下になるようだから、秋もあっけなく終わってしまったみたい。
MKBHDのM3 MacBook Proのレビューをみて、スペースブラックの黒さにひとしきり茶々を入れた挙句、実際にM3を弄ってみて自身の注文をキャンセルしたという展開にわらう。このような率直な意見こそ人気の秘密だろうし、自身のワークフローに照らして冷静に評価を行うスタンスにも好感が持てる。ゲームをやるために、これほど高価なガジェットを買う人間はいないという意見もごもっとも。結局のところハイエンドのM1を使っている人間が、その差を体感できるような差はない、というのがこれまでの結論ということみたい。
君と会えた10+3回
で、『あと3回、君に会える』の対面のストーリーとなる『君と会えた10+3回』を観る。『硫黄島からの手紙』と『父親たちの星条旗』みたいな2部作では全くなく、オンエアの『あと3回、君に会える』の大部分を流用したうえで、眞栄田郷敦視点のエピソードを多少、盛り込んだという感じなので、過剰な期待は禁物だけれど、塚本高史と酒井若菜のエピソードが語られて、本編の謎を解明する役割は担っている。配信用にこういうコンテンツを準備する手法は少し前からあるけれど、まぁ、そういう類のものである。
この日、ガザの病院が戦闘の前線になっている恐ろしい事態が伝えられる。イスラエルのネタニヤフ政権は強硬姿勢を崩さず、一方で人質交渉の可能性を黙殺した可能性が指摘されている。サウジアラビアとイランの会談が行われ、サウジアラビアとイスラエルの関係修復を覆そうという勢力にとっては全て狙い通りという展開が続いている。イスラエルの極右政権にとってはそのことすら眼中になく、狂人理論を超え狂人そのものの振る舞いが続く。
あと3回、君に会える
『あと3回、君に会える』を観る。2020年のドラマ。カンテレ制作の作品は総じて出来がいい気がするのだけれど、それに加えて眞栄田郷敦が出演しているのである。挿入歌をOfficial髭男dismが書き下ろしているあたり、それなりに気合の入った作品なのである。ストーリーは山本美月を主人公に展開するのだけれど、U-NEXTでは眞栄田郷敦視点寄りのバージョンのドラマが配信されているので、2回楽しめるという趣向。
設定されているのはよくよく考えるとかなり不思議な決定論的世界なのだけれど、大島里美の脚本はこれを違和感なく処理しているし、何しろメフィストフェレスかという雰囲気の眞栄田郷敦がいい、工藤阿須加もいいという上首尾で楽しめる。その脚本家からすると「出店」は「しゅってん」と読んでほしかったに違いないと思うのだけれど。
がん -4000年の歴史-
『がん -4000年の歴史-』を読む。著者のシッダールタ=ムカジーは『遺伝子』を読んだことがあるけれど、執筆はこの本の方が先らしい。自身の家族史に始まる『遺伝子』には書かれるべき内容であるという気迫を感じたものだけれど、本作も医師でもある著者の専門分野を扱って筆は時空を往還し、がんにかかわるあらゆる歴史が詰め込まれている印象で非常に読み応えがある。単に博識である以上に饒舌な語り口に感心しているのだが、人類が試行錯誤してきた外科的医療の歴史には恐ろしいという感想が先に立つ。さして根拠のない拷問を可能にするのが医師という権威であれば、そのあたりには今日も大差ない可能性さえある。いやはや。