多様性

『モナーク』の最新話を観る。ゴジラ襲来の傷跡の残るサンフランシスコへ物語の舞台は移り、ケイトは自身のトラウマに対峙することになる。同性の恋人との後悔の残る別れという設定が、妙に『インベージョン』と重なって見えて、多様性の描写が一様にしかならない表現の本質的な窮屈さを垣間見る。一方、軍に封鎖された地域への潜入というエピソードは、神域への侵入という物語類型をイメージさせるもので、猫に導かれて窮地を脱出するあたりは悪くない。結局のところ、怪獣ものの面白さは、物語類型をどれほど織り込めるかではないかとさえ思ったものである。