ヘレディタリー/継承

『ヘレディタリー/継承』を観る。トニ=コレットが神経質な雰囲気に入った役柄には独特のテンションがあるけれど、その緊張感は最後まで高まる一方。アリ=アスター監督の長編デビュー作で、『ミッドサマー』に直結するような狂気はここにも描かれている。いやもう、これは嫌な感じ。独特の雰囲気のあるミリー=シャピロが演じるチャーリーと、その陰惨な末路は夢にさえ出てくるであろう。この種のホラーを遡ると『ウィッカーマン』あたりは同じ系統にありそうだけれど、比較的に支持を得ることができたというのが大きく異なる点かもしれない。

この日、米軍はガザに食料を投下する作戦を開始する。即時停戦の決議に反対しつつ、それを必要としている人々の数に比べれば微々たる物量の支援であれば、政治的デモンストレーションに過ぎないと批判されても仕方あるまい。バイデン政権はますます支持を失い、トランプの再来をもたらすことになってもおかしくない。

パレード 

Netflixで『パレード』を観る。冒頭から大震災の場面が続き、あらゆるものがあらかじめ失われている世界の描写が続く。主人公の長澤まさみは坂口健太郎に連れて行かれた不思議な待合で、自身が死んでしまったことを知らされる。場面はたびたび、震災直後の避難所に戻るが、その描写はどうにもリアルでやりきれない。それぞれの登場人物がどんな未練を残して亡くなったかを解明していく物語であれば、それも当然として。 

まず、横浜流星という役者は顔立ちが整い過ぎているがゆえに損をしているところがあって、早逝した若頭の役回りからは、ずいぶんと達者な役者であることがわかると思うのである。なんかかっこいい。 

この話はどこへ向かうのだろうと思わせつつ案外、物語的な結末が用意されているのだけれど、震災の記憶を重ねて引用する意味はあったのだろうかという気はする。 

スロースリップ

千葉沖での有感地震が続いている。いわゆるスロースリップというプレートの動きにともなうもので、それはしばらく続くことになるだろう。ことによったら大きめの地震をもたらすことも考えられるが、現時点でそれを見通すことができるものはどこにもいない。

一晩中降り続いた雪は10センチを超える積雪となる。雪質は柔らかく一方で水分の多いもので、日中の気温が上がったことで路上からは速やかに融けなくなる。