2008-2024

我が家のチワワ4兄弟では末っ子の扱いで、2008年の11月に食を拒否する超小型の毛玉としてやってきて、長じて番長となり、長く共に生活した。順位と礼儀に厳しく、抱き上げた時に唇を噛まれた傷はずっと残っていたのだけれど、もうよくわからなくなってしまった。当初こちらの順位をだいぶ低く見積もっていたと思うけれど、近年は友達として遇してくれていたと思う。人間の子供達も巣立つなかで、全ての兄弟を見送り、本当はだいぶ寂しかったと思うけれど、そうしたところはあまり見せないあんずは勇敢な犬である。大病もしたけれど、その生命力に驚かされたのも、ひとたびではない。

16年生きた。明け方にかけて息はゆっくりと浅くなり、だいぶ草臥れてはいたけれど、安らかに眠ったと思う。このあと秋も深まり、厳しい冬が来て、季節を幾度も繰り返し、長くゆるやかな下りの船の行きつく先では、ふたたび会うことができるだろう。ありがとう、またいつか。