『海に眠るダイヤモンド』を観る。野木亜紀子脚本、塚原あゆ子演出となれば期待しかないが、1950年代の長崎 端島と現代を往還しつつ、謎めいた物語が進行する。初回拡大の第1話は往時の軍艦島を質の高い表現で再現しつつ、物語的なヤマ場もきちんと作り、非常に見応えのある話となっている。人々が鉄筋コンクリートの集合住宅に蝟集し、海底炭鉱の過酷にも説得力があって、ドローンを使った直上俯瞰のカメラもなかなかいい感じ。何より、誰かに踏みつけられるためじゃない人生を選び取ることを描こうとする脚本家の仕事に期待は高まる。