11日から開催されているCOP29は途上国への温暖化対策の援助でモメているという話だ。今年は平均的な気温が1.5度シナリオの想定を上回り、1.53度となったことが最近も伝えられているけれど、世界各地で大雨と洪水の記録的な被害が発生したことを振り返れば、気候変動そのものを否定する向きは少ないに違いない。
一方で、国連がいうように、人間の安全が脅かされ、不平等や格差を拡大するように働く危機こそ本質的な問題だとすれば、あらゆる格差の拡大を見過ごしてきた各国が、この点だけ協力するようになる理由もまたないのである。まして、トランプが返り咲く世界では。