ハヤカワSF文庫の新刊、江波『銀河之心』の第1部『天垂日暮』を読み終える。上下の分冊ではあるけれどスピーディな展開でさくさく読める。そして三部作の作法に則って、第1部は全体の導入となり主人公が復権を果たした上、長途の旅に出発するところまで。次巻へのヒキもそそるものではあるけれど、早めの刊行をお願いしたい。
中国では『銀河英雄伝説』が人気という話を聞くし、劉慈欣にもすぐわかるオマージュがあったけれど、こちらの作者も同人ではなかろうか。本邦では田中芳樹を受け継ぐSF作家の系統は目立たない気がするけれど、大陸にはその流れがあるみたい。やはり「長征一万光年」みたいな感じが刺さるのであろうか。