RSSというのは良きインターネットを代表する技術のひとつだと思うのだけれど、最近は悪しきインターネットの台頭に押されて影が薄くなっているのは先刻承知の通り。当方にしたところでFeedlyを使ってはいるものの課金をしたことはなく、Google Readerはとうの昔に撤退して、技術そのものがマネタイズしにくいばかりでなく、ペイウォールの乱立が情報を寸断する世界にあって、公開と連帯の理念は知れず葬り去られていくのである。そう考えると、Googleが悪しきものとなったのも、あのあたりが分岐ではなかったか。
それはともかく、RSSリーダーはReeder 5を使っていたのだけれど、これがReeder Classic.となって新しいコンセプトのReeder.が登場する。月額150円の定額サービス化は世の流れとして、製品のコンセプトはだいぶ違うものとなって、あらゆるFeedをSNSクライアントのように扱えるようにしようという思想みたい。
いちばん異なっているのは未読表示がなくなったことで、情報はあくまでフローとして扱われ、何がいいかといえば未読を気にしなくてよくなるというのが案外いい。Classic.がメールクライアントだとすればReeder.はSNSクライアントで、この情報過多の時代にあっては確認すべき情報があるということ自体が、ある種のストレスであったことを改めて認識したものである。
というわけで年額1,500円を課金してこれに移行してみる。Feedは改めて登録する必要があるので、これを機に断捨離というのも目的のひとつ。改めて見直すと更新の止まっているサイトも結構あって、もう何もかも懐かしい。