京都の冬は厳しく、夏は地獄のように暑いという話は聞いていたけれど、鴨川沿いの朝はそうはいっても涼しかろうと思っていたのである。その日は明け方に雨が降ったというコンディションの問題はあったにして、宿を出るなりカメラのレンズが結露するほど湿度が高いというのは想定外でかなり驚いた。気温というよりは湿度が、この地の気候を象っている。
河原町から清水寺は直線で3キロ程度の距離だが早朝に歩けばすれ違う人もなく、しかし人気のない本堂を拝観するチャンスは6時の開門直後をおいてない。境内をぐるりとまわって、三年坂から八坂神社方面に下る。