『フィフス・ウェイブ』を観る。周知の通り、世界の終わりと異星人の侵略ものには目がないタチで、クロエ=グレース・モレッツの主演というあたりにも期待があったのだけれど、うっかり原作の小説に手を出したあたりでわかっていてもよかったはずである。この映画は中身の薄い原作のさらにダイジェストのようなシロモノで、売れなかったのも諾なうかな。クロエ嬢のキャリアでは黒歴史っぽい感じだし、あまりにも見どころがなくて戸惑う。
そもそも、もとの小説もエクスティンクション・レベル・イベントの波状攻撃という発想自体は面白いにして、構想そのものはスカスカで残念ながら子供向けの域を出ていなかったけれど、それをほとんど忠実に上塗りしているので、面白くなりようもないわけである。演出もかなり凡庸だし、肝心の場面にいつも画面が暗すぎるのは何故なのか。