『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』を観る。あれから20年、エイリアンのオーバーテクノロジーを獲得してSF的世界を構築している人類が再び異星人と戦うという設定自体はいいと思うけれど、文明の隔絶ぶりが厨二っぽいので前回と同じキャストが出演していることによって醸し出される続編の雰囲気は、むしろ茶番の印象を際立たせている。Mac OS 9でエイリアンのコンピューターをハッキングというのがアイデンティティであった初代からは程遠く、ハイパーテクノロジーが描かれているからといって物語に説得力が増すというわけではないみたい。スケールの大きな大災害のシーンがあるのは確かだし、精密なCGではあるけれど、すべてに通底する嘘っぽさはどうなのか。作品としては中華市場を意識した企画のようで、中国人キャストに力を入れているあたりが画面の外の20年間を強く感じさせて、むしろその方にリアリティがある。
ローランド=エメリッヒに多くを求めてもいけないけれど、別撮りした会話をあからさまに繋ぎあわせた編集もいただけない。シリーズ化しようという目論見が窺えるけれど、続きがあっても観ることはないであろう。