代休あるいは逃げ恥反芻

このところ、休日に出勤して仕事をすることが続いていたのでひと段落を機に休みを取り、冬の本格化に備えてタイヤ交換をしたり床屋へ行ったり。そういえば来週も水曜日は祝日なので、これはなかなか理想的なペースといえるのでは。
時間ができれば映画を観るというのが日常のパターンなのだけれど、ここのところの映画欲は『逃げ恥』のおかげでお腹いっぱいともいえ、ことさら何かを観ようという気分にならない。そんななか、思えば『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』に着手したのも失策というべきで、役者の精細な表情を撮りきったあのドラマ最新話のクライマックスを思えば、いろいろとあんまりなシロモノでどこかいいところを見つけようという気すら起きなかったのである。もともとそういう映画でもないのだから、これは不当な扱いと言えるかも知れない。
とはいっても正直、エメリッヒのことはどうでもよくて、目下の関心はやはり『逃げ恥』の方にあり、いずっぱこ車中におけるガッキーの静止した演技と星野源の微細な動きをともなった表情のシークエンスはクローズアップが可能にした映像演劇の極北じゃないかという気すらして感動しかない。状況をつくり出したのは野木亜紀子の素晴らしい仕事だとして、類似のドラマ演出を探しているのだけれど今のところあまり思い浮かばないし、今後のリファレンスにすらなるのではないかという気すらする。星野源というひとにこういう演技ができるというのも発見で『箱入り息子の恋』や『地獄でなぜ悪い』に比べても、いいところが5割増しくらいになっているのではあるまいか。