『イット・フォローズ』を観る。低予算という話だけれど、M=ナイト・シャマランみたいな雰囲気でわりあい丁寧に作られた印象があって悪くない。物語のルールはあってないようなものだし、若者の振る舞いにも必ずしも説得力はないのだけれど、ある意味でお作法に従っていないこの結末のテイストも悪くなくて観られる。賢者がこの世の理を宣言して世界が正気を取り戻すというフォーマットが好きである。
仕掛け自体は『リング』を想起せざるを得ないし、何かの解明を期待するような話でもないけれど、淡々と接近してくる怪異というのは遠方にあって不気味であるのがわかるあたりはわりといい。