NO WAR

ウクライナ侵攻のさなか、ロシアがフィンランドとスウェーデンのNATO加入を牽制しようとしているのだけれど、もちろん現下に侵略を行っている国の主張であれば逆効果というもので、新たな勢力図を描こうというプーチンが何を目指そうというのかさっぱりわからない。この時点で首都キーフはまだ陥落しておらず、激戦も伝えられるなか夜が明ける。

イギリスは特に強硬な姿勢をみせ、米国も同調してロシアをSWIFTから除外する流れ。間違いなくロシアの市民生活にも深刻な影響が出て、それも長引くことになる。第2次冷戦といっても彼の国の影響力も経済力も結局のところかつてとは比較にならない。米国が正面を中国に絞ったのも、結局はその必要がなくなったからということなのだろうが、それがプーチンの劣等感を刺激して領土的な野心をもつことになったのだとしても驚かない。結局のところ、箴言を聞く機会のない独裁者には劣化する一方の道しかないのである。そして、この戦争の影響は短期間で収束することなく、その独裁者の余命が律速しそうな気配がある。