TAROMAN

後れ馳せながらNHKプラスで『TAROMAN』を観る。岡本太郎を引用した表現には警戒せざるをえないけれど、作品を題材に、岡本太郎本人の言葉をコラージュしてシュールな話を編み、きちんと「展覧会 岡本太郎」の宣伝をしているあたりに好感がもてる。

まず、岡本太郎とウルトラマンの意想外の混ぜ合わせは、同時代性と自由さの多面でうまく馴染んでいて、あまりにも秀逸なので、これを形にせざるを得なかったというのも作品をみるとよくわかる。サカナクションの山口一郎がタローマンマニアとしてコメンテーターの役割で登場するのだけれど、あくまで茶番であり、最後にオリジナルの各作品に少し触れるくらいの塩梅も悪くない。このあたりの配合を間違えると胃もたれするものになっていたと思うのである。