『鎌倉殿の13人』第37回は界隈を騒然とさせていた「オンベレブンビンバ」というエピソードタイトルの謎が明らかにされる。どのような由来のものであれ、劇中での言及がなければそれが何かを明らかにするのは不可能だろうと、関心はどのような文脈で使われる言葉なのかというところにあったのだが、まさか大姫を思い出すよすがであったとは。家族が家族として集まる最後の宴を見届けて次週、牧氏事件に決着がつく。
Disney+では韓国ドラマの新シリーズが開始される時期らしく、『ゴールデンスプーン』以外にも『弁論をはじめます』『わずか1000ドルの弁護士』という弁護士もののドラマが始まっている。格差・財閥・法曹というあたりがベン図を描いてジャンルを形成し、これにウェブトゥーンを原作にもつという感じで量産のスタイルは決まっているようである。何しろ役者もどこかでみた人が多いから、うかうかすると話が混ざってしまう。いいとか悪いとかではなく、そうしたシステムなのであろう。そのボリュームがあってこそ、ときに大傑作を生み出す業界が成立しているのである。
この日、来日を予定していたカナダのトルドー首相が国内のハリケーン災害を理由に「国葬」を欠席することが伝えられる。国内は台風15号の被害で大規模な断水と停電が続き、片付けもままならない状況で、本邦の首相は「弔問外交」だそうである。カナダのドタキャンで、要人という要人はおらず、いよいよ不人気な飲み会みたいになっているのだが。キー局はおしなべてこれを中継するという話で、マスメディアの凋落もここに窮まる。