20世紀のキミ

『20世紀のキミ』を観る。90年代を懐かしむ趣向の韓国ドラマは今や一大ジャンルを形成していて、これもそのひとつ。最近の作品では『二十五、二十一』があるけれど、IMF危機で大きく社会が変わった経験というのがノスタルジーをことさら刺激するのだろうか。本作は1999年が舞台になっているにもかかわらず経済危機の雰囲気は感じないものの。話は、それこそちょっと古典的な感じの恋愛ドラマで、友情と恋愛の間で葛藤する少女をキム=ユジョンが演じ、ストーリーを陳腐にしない表情の演技が素晴らしいので感心しながら観てしまう。現在時間を別の役者が演じるというのが作法のようになっていて、こちらをハン=ヒョジュが演じているのだけれど、これまた適役で難しい結末を茶番にしていないと思うのである。運命とすれ違う話は時々あるけれど、収まりがつくものは少ない。

Rebuildの今年1回目の配信を聴く。Twitterで行われている蛮行についてのエンジニアリング観点からの感想が興味深いのだが、英語圏のユーザーの離脱が明らかな趨勢として起きており、観測範囲で残存しているのは、日本人8に対してアメリカ人2くらいの比率になっているという話には驚く。メディアとしての価値は既に死に体と言ってよく、このサービスが2023年を乗り切ることはないのではあるまいか。オフィスの賃借料さえ滞っているようだから、日本のローカルSNSとして生き残るのも難しそうである。何よりバランスシートの中身が悪過ぎる。

そのカルフォルニアでは今後、数日繰り返し大雨を降らせるだろう太平洋上のbomb cycloneへの警戒が強まっている。これもあまり聞いたことがなかった気象の動きだけれど、気候変動の振れ幅は一層拡大する、その過程にある。