『ランボー 最後の戦場』を観る。もともと『ロッキー・ザ・ファイナル』でいささか感じ入るところがあったので、単なる流血映画として片付けるつもりはないのである。アーノルド=シュワルツネッガーとシルヴェスター=スタローンのどちらに肩入れするかは巷間を賑わしてきた主題だが、今では断固、スタローンを支持するつもりでいる。公開時、本国では『RAMBO』であったはずのタイトルが、映画の冒頭、JOHN RAMBOと大書きされて、おぉ、やはり同じ姿勢で来たかとこちらも居住いを正す。いろいろあっても、孤独なヒーローを晩年、故郷に送り返すための物語と考えれば、それだけでもしみじみしてしまう。筋書きのほうはややこしいところなど何もないのだが、描写はかなりグロテスクな方向に行っているので、観客を選ぶのは間違いない。これもまたある意味、真正直な制作姿勢なのかもしれないが、標準装備が何故か対物ライフルなので、どうしたってやり過ぎなのである。