『アンダーカヴァー』を観る。ロバート=デュヴァルが父親で警察署長を演じて要となっているけれど、現役というにはかなり無理があるような。邦題が示すような潜入捜査ものではないが、なかなかにリアルな肌触りの組織犯罪もの。せっかく警官親子を題材としているのだから年代記とすれば重厚な物語となったかも知れないが、時間的な要素にはあまり注意が払われていないようである。雨中のカーチェイスが迫真の出来で印象に残るし、ヤマ場が一、二発の銃弾によって演出されるあたりは古き佳きマフィア映画の雰囲気があってそれなりに楽しめる。