『天使と悪魔』を観る。ダン=ブラウンの原作の導入部分を幾分、端折ってあるにして、ほぼ忠実な映像化であり、枢機卿の処刑場所を追っていく場面はかつて読んだ通りのイメージだったので、なるほど原作も映像的であったなと思い至る。ヴァチカンが撮影の許可を出さなかった云々というエピソードで話題を盛り上げていたけれど、これで許可されようというのは虫がよかろう。トム=ハンクスでロン=ハワードなので、危なげのない印象は『ダ・ヴィンチ・コード』と同様であり、敢えてケチをつけるとすれば意外性というものがまるでないあたりか。