ROCKER 40歳のロック☆デビュー

autumn『ROCKER 40歳のロック☆デビュー』を観る。冒頭から『スクー ル・オブ・ロック』みたいな展開で、主演のレイン=ウィルソンもまるでジャック=ブラックのよう。ブリーフ姿になってみたり、真のロッカーだったりでキャラが完全に被っており、ことによるとパロディのつもりかも知れないという疑いすらある。YouTubeで有名になったバンドがメジャーになってしまうという話で、妄想の度合いは一層、進んでいるとして。主人公のフィッシュが過去にバンドを首になったという設定は、ビートルズがメジャーになる直前にメンバーを外されたビート=ベストのエピソードをもとにしているという触れ込みで、本人がカメオ出演しているあたりがミソ。『スクール・オブ・ロック』におけるザックの役回り、つまりバンドの中核となる若き天才には実際の若手ミュージシャン、テディ=ガイガーを据えており、劇中の音楽も彼の手になるものなので普通に聴けてノリも悪くない。ヒロインのエマ=ストーンは若きリンジー=ローハンみたいだし、お約束の展開あり、意味の分からないギャグありで、実際のところ結構、楽しんだのである。テディ=ガイガーの歌は結構、好きなのだが、男前の彼がハリセンボンのはるかに見える時があって往生するにして。