『鉄板ニュース伝説』を観る。『レスラー』の脚本を書いたロバート=シーゲルが同じく脚本で参加している。『レスラー』の構造的な美しさを期待して観てみようと思ったのだが正直、全く違った内容で、全編がニュースのパロディ、合間に寸劇が入るという感じの構成となっており、語り口はいろいろな意味で下品だし容赦ない。政治的な正しさを求められる世界では、タガが外れると鬱憤の晴らし方も限度というものがなくなるとみえて、ブラックで面白いというよりは何だか引いてしまう。認知症老人のデモ、とかってどうなのよ。感心するのはネタの数で、世間の全てを敵に回す勢いである。
繰り返しスティーブン=セガールが登場してスティーブン=セガールの役を演じているのだが、しょせんは端役であるあたりが『その男 ヴァン・ダム』よりも崖っぷちであり、ちょっと痛々しい。