『ホワイトアウト』を観る。テロリストがダムに立て籠もる本邦のアレではなくて(原作の小説は好きだけど)ケイト=ベッキンセイルが南極に駐在する連邦保安官を演じるサスペンス。冒頭、いきなり脈絡の薄いシャワーシーンから始まってポカンとするのだが、全体に演出の必然性は手堅く、事件の流れが判りにくい瑕疵があるにして、展開に遅滞はない。前半は南極の広がり感のある映像を使って舞台設定が行われており、アムゼン基地の様子も司令室好きには嬉しい描写となっているし、クライマックスの吹雪の描写もなかなか迫力がある。物語の謎自体は大したものではないのだが、こういう雰囲気を中心におけば結構、楽しめる。