アイアンマン2

cherry-blossom『アイアンマン2』を観る。前回の事件から6ヶ月後、トニー=スタークは相変わらず自己破壊願望の強い道化を演じているが、実はポッツにも言えない問題を抱えていて、という話を一応はタテの筋としているが、大金持ちで天才の主人公が隠れ家(隠れてないけど)で司令室ヲタク垂涎というマルチスクリーン環境に囲まれて引き籠もり気味の作業に勤しみ、そこにグウィネス=パルトローが秘書で恋人というツンデレ設定で絡んでくるという、想定観客層の妄想をあからさまに意識した世界が今回も作り込まれていて、このあたりの構築の隙のなさは相変わらず見事。
ドローンのデザインなどそのまま士郎正宗であって、これは監督のジョン=ファブローの趣味なのか。ファブローはトニー=スタークの運転手であるハッピー=ホーガン役を自ら演じていて、本作ではかなり活躍している。見た目はヲタクというよりはマッチョな感じなのだが、アメリカのこの層は特定の外見的傾向を有していないので油断は出来ない。
ミッキー=ロークが悪役を張っていて、スカーレット=ヨハンソンが珍しくアクションを披露していたり、役者も豪華。何だかお得な気分になったものである。面白い。