アデル/ファラオと復活の秘薬

autumn『アデル/ファラオと復活の秘薬』を観る。フランスのコミックを原作にしたリュック=ベッソンが監督のアドベンチャーで、端的に言えば女性版のインディー=ジョーンズみたいな感じだけれど、そこはそれ、リュック=ベッソンなので万事、いい加減だし、道具立ては米系の大作映画でありながら、ハリウッド的なスクリプトライティングメソッドにも全く興味がないようで、完成された定型のイメージからすれば物語のバランスはかなり悪い。冒険やヤマ場が前半に偏在していたり、主要と思しき登場人物が放置されたり、相変わらずベッソンは感性の人である。かつて、これほどまでに適当な文脈で恐竜が蘇ったことがあっただろうか。結末は続編に「つづく」というつくりになっているのだが、そもそも続編が作られるかどうかは疑わしい。