センチュリオン

chill『センチュリオン』を観る。ブリテンに駐留するローマ軍が、攻勢をかけてピクト人の罠に嵌り事実上、全滅の憂き目に遭う。生き残りの逃避行を軸として物語は進展するが、ほぼ野蛮人同士の戦闘なのでいろいろと荒っぽいし、したがって損耗も激しく、何かと殺伐としている感じが悪くない。歴史の闇に葬られた軍団消滅の経緯、というイメージだけでもわくわくしてしまうわけである。
オルガ=キュリレンコが女戦士の役で登場しているあたりが目玉だけれど、彼女自身はサザエさんみたいな髪型で目つきの悪い役回りなので、魅力が引き出されているとは言い難いとして。
監督は『ドッグ・ソルジャー』『ディセント』のニール=マーシャルである。そう思って観るとこれまでの作品に通底する印象は確かにあって、その暗さはちょっと湿っている。