「炎上マーケティング」の終焉

「炎上マーケティング」なる言葉はそもそも虚偽表示であって、品の悪い単なる集客行為をマーケティングなどと称せばコトラー先生に怒られるというものである。
この数日、ネットで騒ぎになっているやりとりを興味深く眺めていたのだが、この興味というのが何に由来するのかといえば、おそらくその「炎上マーケティング」の持続不可能性を端的に示しているからということになるだろう。「だだ漏れ」も然り。手法自体が集客の目的地となるべきインフラの価値を毀損するというあたりがその欠点で、であるにもかかわらず着せ替え不能な「キャラクター」がこれを担っているあたりに構造的な欠点がある。衆目を集めるために暴れるというのは非常にシンプルな原理であるので、同様の手法は繰り返し登場するだろうが、それは常に別の人間によることになる。