マスメディアが専門家に意見を求めることについては、それがいけないというつもりはないのだが、有象無象ともみえる無数の識者の登場は、逆に権威を損なっているようにみえてならない。NHKの解説委員制度というのは幾分、マシな仕組みであって、いくら専門領域だからとはいえ、出自のわからない識者を担ぎ出す構図自体、自らの勉強不足を露呈している。ここでもtwitterが新たなメディアの構造を示しつつあって、見込みのあるプロというのは容易にマスメディアに登場しないし、そもそも信頼すべき専門家は現場で活動中なわけで、グレシャムの法則に従って既存マスメディアはますます凋落するであろう。