『サンシャイン・クリーニング』を観る。エイミー=アダムスとエミリー=ブラントの姉妹が、うまくいかない人生の逆転を目指して事件現場の清掃業を立ち上げる。同じ題材でもサミュエル=L・ジャクソンなら『ザ・クリーナー』になるところだが、こちらには事件的な要素はなくて、体勢を立て直して人生を歩み直すというあたりがテーマとなっている。欠損と探求といったモチーフが繰り返し登場する脚本は多少、類型的なところはあるにしてよく出来ているし、天国との交信に始まるクライマックスのシーンは印象に残る。話はまるで異なるのだが、『エリザベスタウン』を想起した。佳作。
もともとエイミー=アダムスというひとはあまり好きではないのだが、元学校の人気者で今は自分を負け犬だと思ってイライラしている、というプロファイルは適役というべきで真実味がある。『24』でクロエを演じていたメアリー=リン・ライスカブが出演している。