ザ・タウン

Water『ザ・タウン』を観る。ベン=アフレックの監督第二作であり、自身で主演もしている。原作はあるものの、脚本にも参加していて、例によって舞台はボストンである。『ゴーン・ベイビー・ゴーン』もなかなかのものだったが、本作はその上を行っていて、見知った故郷を題材にしてベン=アフレックが見せている才気には感心する。脚本は練られていて、演出は雄弁であり、アクションにも手を抜いたところがない。裏社会のシステムは洗練されていて、FBIはてきぱきと働き、人間の業はあくまで深い。映像は象徴に満ちており、キャラクタは立っていて、伏線の使い方もうまい。銀行強盗の映画であるからには、警官隊との銃撃戦も外せないところだが、これもきちんと描かれている、というわけで大いに堪能した。傑作。