『エンジェル ウォーズ』を観る。B級風のタイトルだが、『ウオッチメン』のザック=スナイダーがそれなりのお金をかけて撮った映画で、CGでごりごりと作り込んだ画面は手がかかっている。観ているうち、押井守がやりたいのはこういうのなんじゃないかという気がしたのだが、ちょうど『アヴァロン』と『パンズ・ラビリンス』を足したような感じ。いわゆるダークファンタジーなので、ありきたりの救いは存在しない。コンセプトは「マシンガンを担いだ不思議の国のアリス」だということだが、監督の趣味としかいいようのないステージイベントはアクションゲームのムービーパートそのままで、ストーリーのほうはこれをまとめるものとなっていて、力業であることは間違いないが、それなりによくできている。