『スカイライン -征服-』を観る。大作風のイメージがあったのだが、主人公が顔の長いエリック=バルフォーというところで、そもそもB級のオーラは拭い難い。
異星人襲来のイメージは古典というべき『宇宙戦争』のそれであり、ときおり『GODZILLA』やら『インディペンデンス・デイ』、下手をすれば『スピーシーズ』が混じる。全体としてイメージは先行諸作からのいただきで、CGはそれなりに頑張っているとしても、戦闘を望遠鏡で眺めているだけの話では、もとより如何ともし難い。
低予算の常として、舞台の広がりが限られており、屋内にとどまろうというあたりに作話上の不自然さがあって、それどころか騒動の渦中に横になって眠ろうというのもよく分からない。物語の半分は仲間うちの葛藤なので、そもそもスペクタルにはなりようもないのだが、思えば『クローバーフィールド』というのはすごく頑張っていたのである。制作費は同じくらいではあるまいか。
エンドロールのスチールには特撮愛を感じるのだが、であれば本編が余分というものであろう。