世界侵略:ロサンゼルス決戦

Kero『世界侵略:ロサンゼルス決戦』を観る。いうなれば『インディペンデンス・デイ』の海兵隊バージョンで、つまり前線の兵士の戦闘が主なイベントであるからには話の方はどうしてもステージ攻略型ゲームの様相を呈してくるし、敵の攻撃は宇宙人らしく光線兵器っぽい何かであり、『ブラックホーク・ダウン』みたいな撃ち合いにもかかわらず戦闘そのもののナマナマしさが希薄に見えるあたりもそうした印象を補強している。
一方、大規模なディザスター設定でありながら、視点が一個人のレベルに固着して時折、姿をみせる全景がスケールを強調する演出は『クローバーフィールド』に似て、悪くない効果を生んでいるし、何より久々の本格的な侵略ものであることはそれだけでもポイントが高い。このベタな邦題は観客を選ぶ諸刃の剣というべきだが、実は誠実なものであり、このタイトルから予想できる範疇の内容以外はほぼ含まれていないのである。すばらしい。