モールス

autumn『モールス』を観る。昔、『モーリス』という映画があって、この邦題はどうやらその手のお耽美な語感を狙っているのだが、劇中の文脈からすればそれはモールス信号のことであり、ヴァンパイア的には原題の『LET ME IN』のほうがしっくりくる。何だ、モールスって。
いずれにせよ、内容はスウェーデン製のホラー映画『ぼくのエリ』のほぼ忠実なリメイクで、画面的に既視感が多く、スウェーデン語か英語かというあたりしか選ぶところがないような気もして、観ているうちリメイクの必要性についての疑問がふつふつと湧いてくるのだが、『ザ・ロード』のコディ・スミット=マクフィーと『キック・アス』のクロエ・グレース=モレッツという現在、重要な子役が共演しているあたりが見どころ。子供というのはすぐに大きくなってしまうので、一瞬の儚さをフィルムに定着しているというあたりが重要なのである。たぶん。