『テイカーズ』を観る。プロフェッショナルな強盗団にポール=ウォーカー、対する強面の刑事役でマット=ディロンが出演している強奪ものというあたりで十分面白そうなのだが、この映画の予告編は妙にくすんだ感じで、B級の心証をもっていた。ところが開巻、いきなり始まる銀行強盗の手際に居住まいを正す。とにかく、テキパキとした展開で、銃撃戦あり、パルクール風の逃走劇あり、“テイカーズ”内部のごたごたと警官の腐敗まで盛り込んで、いろいろと類型的ではあるものの、きちんと組み立てられた脚本はなかなかのもので飽きない。ポール=ウォーカーというよりはイドリス=エルバが主役という雰囲気で、家族の話がからんでくるのだが、この陰の作り方が結構、うまい。期待していなかっただけに、拾いもの。