『ロンドン・ブルバード』を観る。コリン=ファレルが刑務所を出たばかりでセレブのボディガードをする男の役で、つまりそんな感じのヒーローものかと思いきや、意外にもロンドンノワールとしての建て付けがしっかりとしていて、ヒロインのキーラ=ナイトレイは添え物という印象。つまるところ、なかなか足を洗うことができない渡世人の話で、ユニークな脇役もいたりして、小品ながら悪くない感じ。ジョージ=クルーニーの傑作、『THE AMERICAN』みたいなところがあって、つまりその精神は昔の日活映画に通じるものであり、自ずと点数は甘くなるのである。