『ミッシングID』を観る。『トワイライト』のマッチョな狼男、ジェイコブことテイラー=ロートナーが主人公のサスペンス。育ててくれた親は実のところCIAのエージェントで、ある日、突然トラブルに巻き込まれて幼馴染の彼女と逃避行が始まるという、こちらが気恥ずかしくなるくらいの厨二設定ではあるものの、ご都合主義と言われようと話は強引に突き進んで行くので少なくとも退屈なところはなく、予定調和ではあるものの、それなりの盛り上がりはあるのでジャンル映画としてはそこそこの出来。どこかで観たことがある雰囲気だと思ったら、大雑把な娯楽志向が『ロングキス・グッドナイト』にちょっと似ている。悪くはないのだが、ヒロインがあっさり口を割って主人公を窮地に陥れてしまうという展開は、ちょっと酷いといえば酷い。
全編を通してテイラー=ロートナーの上半身をいかに露出するかに演出上の労力が割かれていて、何というか、いろいろ大変なことだと思ったものである。