現状確認
とくに興味があるというわけではないのだけれど、栞子を剛力彩芽が演じるというだけでえらい騒ぎとなっていた『ビブリオ古書堂の事件手帖』をちょっと見てみる。話の方は、ああ、あのエピソードかとわかるくらいには原作に忠実で、しかしわかったようなわからないような謎解きがあり、キャスト云々というよりは、そもそも映像化に向いているのかというあたりが気にかかる。
で、まあ、あれだ、剛力彩芽だって別に悪くないんじゃないかというのが立場である。むしろ、妹であるはずのところをジャニーズが演じているとか、突っ込みどころはほかにもあって、結局のところ誰に演じさせるかではなく、誰が演じるかが優先する業界の事情が透けているのはこの番組に限ったことではないけれど、つまり原作ものでありながら特に原作に対するリスペクトがあるわけでなく、自分の都合でつまらない裏切りを続けているうちテレビそのものが見捨てられるであろう。