それでも恋するバルセロナ

『それでも恋するバルセロナ』を観る。ウディ=アレンその人が好きではないので、その映画も用心深く避けることにしているわけだが、気まぐれに観てみようかとなることもあって、だがしかし冒頭のナレーションからして気に食わない。ジャンルは一応、コメディとなっているのだが案の定、ウディ=アレンとは笑いの何たるかからして合わない。
とはいえ、豪華俳優陣である。そして、それぞれ類型的に予想されるキャラクター設定となっており、ペネロペ=クルスもスカーレット=ヨハンソンもレベッカ=ホールも意外なところがまるでない役柄だし、バビエル=バルデムが女誑しの画家の役だが、『ノーカントリー』でアントン・シガーを演じていた役者とも思えない普通のラテン男ぶり。一応、バルセロナはバルセロナではあったけど、それだって観光客向けのステレオタイプで、全体に淀んだ感じが漂っているあたり、実にウディ=アレン的。

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