『ブラッド・ワーク』を観る。2002年のクリント=イーストウッドの監督・主演映画で、原作が『リンカーン弁護士』のマイクル=コナリーなので放っておいてもそれなりに面白い内容となっている。老境に入ったクリント=イーストウッドが演じるのが心臓移植をしたばかりの元FBI捜査官なので、多少ヨタヨタしていても役の一環であって不自然ではないというのがミソであり、ダーティ・ハリーがサスペンスを演じるにあたってはそれなりのアクションを要求されるという辛い要請に応えなければならない商業的配慮の最後の名残のようなものがみえる。何しろロマンスの要素すらあるのだからマッチョというのも楽ではなさそうだ。