『インパクト』を観る。パニックもののテレビ映画であり、それも月が地球に落ちてくるぞという大ネタなので、もとから過大な期待は持たないで観ていたのだけれど、それにしたって危機というものをもう少し真面目に描いてはどうかと思わざるを得ない出来。流星も彗星も隕石もごっちゃという冒頭からして科学考証を求めてはイカンと宣言しているようなものだけれど、大異変が起きているのに平凡な人間模様を描いて、ついには時間切れというのは如何なものか。特に注意書きもなかったように思うのだけれど、このDVDは2部構成の前半で、話の方は一向に収束しないで『インパクト2』に続くのである。このトリッキーなパッケージ戦略はある意味で斬新であり、怒ってもいいところだとは思うのだけれどちょっと感心している。前編/後編をそれぞれ単独のエピソードに偽装するという手法はこれまであまり選択されてこなかったのではないか。それによって何が得られるのかがちょっとわからないにして。
問題は続編を観るかということだけれど、正直もういいやという気になっている。