『ザ・タウン(エクステンデット・カット)』を観る。ベン=アフレックの監督作品では『アルゴ』よりもむしろ本作が好みで、劇場公開版に25分の未公開シーンを加えて150分の長尺となっているにもかかわらず、やはり面白く観ることができたのだけれど、もともと演出の要請からカットされたシークエンスをそのまま繋げたようなところがあって、蛇足といえば蛇足だし、ダグが家族について語るシーンなどは重複となっていて、いわゆるディレクターズカットではなくエクステンデットカットと称する所以であろう。特にダグとクレアがヨットで語るシーンは水辺が重要なモチーフとなっている演出上のメリハリを壊すこととなっており、監督の最終的な意図を反映しているとは思えず、実際のところ、劇場公開版の方がスッキリしている。