『パンデミック・アメリカ』を観る。邦題からしてB級っぽいのだけれど、ラドラム原作のテレビドラマで、尺は180分もある。ラドラム原作といってもボーンシリーズとはだいぶ違っており、どちらかというと『24』みたいな感じで、主人公のショシュ=ホプキンスは風貌からしてキファー=サザーランドっぽくて、どうやらかなり意識している形跡がある。ヒロインではミラ=ソルヴィーノが活躍していて、それなりにお金もかかっている様子で画面自体はそれほど悪くないのだけれど、話が長過ぎ、ことの真相が明らかになっても、どうでもいいやという気分が先に立ち、しかしよくよく考えると動機もなにもあったもんじゃないというあたりが実に『24』的であり、好きな向きにはいいかもしれないけれど、わざわざ観るようなものでもないみたい。
バイオテロを扱っているわり、肝心の感染被害は直接描かれることはほぼなく、もったいなくも後景化しており、パンデミックものとしての要素がかなり希薄なのが一番、残念なところかも知れない。