ザ・ワールド・イズ・マイン

滅び研究家として、西に人類が滅びる映画があると聞けば行って鑑賞し、東にパンデミック小説があると聞けば駆けつけてこれを読むということを続けているわけだけれど、どうしたものか漫画のカバレッジは手薄となっていて、『ドラゴンヘッド』だの『なるたる』だのといったあたりは当然、押さえているとして、90年代にそれなりに話題となったという『ザ・ワールド・イズ・マイン』については全く感知していなかったのである。
そういうわけで、このところ、もとは全14巻にもなる長大な漫画の再編集版を読んでいたのだけれど、饒舌なのにいまひとつ腹おちていかない観念と、下手をすると勢いと雰囲気だけの話に延々つきあって妙に疲れた。たしかにテロリストが捏ねそうな言葉には溢れているのだが、作者がどこまで自覚的にこれらを選んでいるのかはわからない。

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