『イップ・マン 葉問』を観る。佛山を逃れ、香港に居を移したイップ・マンが当地の掟に苦労して武館を立ち上げるあたりが描かれている。日本軍にかわっての敵役は英国人となり、香港総督府からの抑圧を受けている香港のボスとして、えらく貫禄のついたサム・ハン=キンポーが出演して、しかしキレのある武術をみせている。英国人の暴虐ぶりときたら日本軍なみ。
クライマックスはイップ・マンと英国人ボクサーの異種格闘技戦で、中国対西洋の文化対決の図式となって、いつになく苦戦をするのだが結局は例により愛国的な盛り上がりをみせる。だがしかし、冷静に考えれば分厚いグローブをしたボクサー相手に今ひとつぱっとしない試合運びというあたりは微妙に納得がいかない。